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Lactobacillus helveticus発酵乳の血圧降下ペプチドに関する研究 Bioscience Microflora 23(4), 131-138, 2004. 中村 康則

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要約

乳酸菌Lactobacillus helveticus(ラクトバチルス ヘルベティカス)は、強いタンパク分解活性を持ち、発酵中に乳蛋白質を分解し、潜在するVal-Pro-Pro,Ile-Pro-Proペプチドを産生する。Val-Pro-Pro,Ile-Pro-Proペプチドは、アンジオテンシン変換酵素阻害活性を有する。アンジオテンシン変換酵素は、アンジオテンシンIに作用し、強力な血圧上昇物質アンジオテンシンIIを産生することで知られる。動物実験およびin vitro試験の結果は、経口摂取されたVal-Pro-Pro,Ile-Pro-Proペプチドの一部が、インタクトな形で消化管より吸収され、組織レニン・アンジオテンシン系に作用し、血圧を降下させることを示唆している。Val-Pro-Pro, Ile-Pro-Proペプチドは、生体に直接働きかけ、効果を発揮することから、バイオジェニックスとして機能する成分と考えられる。ヒト飲用試験では、Val-Pro-Pro,Ile-Pro-Proペプチドを含むL. helveticus発酵乳の摂取により、高血圧者の収縮期および拡張期血圧が有意に降下することを確認した。一方、L. helveticus発酵乳は、正常血圧者の血圧値には何ら影響を与えなかった。これらの結果は、L. helveticus発酵乳の利用は、高血圧を改善するための非薬物的手法として有用であることを示している。本稿では、これら一連の研究結果を報告すると共に、最近、実施したヒト飲用試験の結果にも言及したい。

キーワード:
血圧降下作用;
Lactobacillus helveticus
発酵乳;
ペプチド;
アンジオテンシン変換酵素

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